「人件費率を下げろ」と本部や経営者に言われても、現場の店長としては「人を減らしたら回らない…」と悩む場面は多いですよね。
無理に削れば売上が下がったり、スタッフが疲弊して辞めたりと逆効果になることも。
そこで大事なのは、無理なく人件費率をコントロールしながら、店を回すシフト設計 です。
1. ピーク時間を見極める
- 売上データや客数データから「ピークの時間帯」を把握する
- ピークに人を集中させ、それ以外の時間は最小人数で回す
👉 例:11時・15時・17時に客数が集中 → その時間だけ人数を厚めに配置
2. 業務を分解して配置する
- 単に「人数」で考えるのではなく、どの業務に人が必要かで配置を考える
- 「レジ」「品出し」「接客」「清掃」など役割を切り分ける
- → ピーク時はレジ専任、閑散時は品出し+清掃を兼務 など効率的に配置
3. 短時間勤務を活用する
- 1日8時間フルタイムではなく、繁忙時間だけ入れる短時間シフトを組む
- 学生や主婦層は2〜4時間勤務がマッチしやすい
- 必要な時に必要な人材を入れることで、人件費率を抑えられる
4. データで「納得感」を持たせる
- シフト削減はスタッフから不満が出やすい
- 「この時間は売上が少ないから最小人数で」など、数字を見せて説明すると納得感が出る
- 単なるコストカットではなく「効率的な運営」と伝えることが大事
本部や経営層への説明にも役立つ
人件費率を下げつつ店を回すには、現場の工夫だけでなく根拠ある説明も必要です。
最新の厚生労働省のデータでは、小売・サービス業で人手不足の事業所が多数を占めており(令和6年版『労働経済の分析』[小売・サービス分野における人手不足の状況と取組の効果])、人件費や賃金水準の上昇は共通の悩みとなっています。
まとめ
- ピーク時間に集中配置
- 業務を分解して効率化
- 短時間勤務を活用
- データで納得感を持たせる
「人件費を削れ」と言われても、ただ減らすのは危険です。
店長の役割は、限られた人員をどう配置して売上を守るか。その工夫次第で、人件費率を抑えてもお店はしっかり回ります。
👉シフトを効率化すれば、店長自身の負担も軽くなります。店長のメンタルケアについては『店長は孤独と感じた時に読む記事』でも解説しています。